学会の沿革

日本現象学・社会科学会は、現象学哲学と社会科学との協力・連携を目的として、1983年に設立された学会です。

設立:1983年12月17日

歴代会長

※会長職は、1999年度に廃止され、現在、会長はおりません。

日本現象学・社会科学会設立趣意書

1983年9月15日

時下益々御清祥の段大慶に存じます。
 さて現象学は21世紀の哲学といわれ、今日益々その重要性が認識されつつあります。周知の如く現象学は、日本において長い伝統をもち、既に多くの有為な研究者を生み出してきております。この伝統をふまえて今日なおすぐれた哲学者が日本国内はもとより世界的に活躍していることは、誠に心強く、かつ喜ばしい限りであります。
 ところで、現象学界が今日置かれている立場は、20年ないし10年前とは驚くべき変貌を遂げております。すなわち現在の現象学哲学は、理論研究の面でも、事象研究の面でも、テーマと対象が錯綜しており、各分野の研究者相互の絶えざる交流を必要としております。なかんずく、フッサールの Intersubjektivität についての厖大な遺稿が示唆している如く、社会的存在としての人間の問題が、改めて問いなおされております。この極めて今日的な課題は、社会科学全分野の基本的原理に重大な影響を与えつつあります。その意味で等しく現象学の立場に立ちながら、哲学と社会科学が協力・提携し、いわば共通の課題の検討と解明に努めることが要請されております。
 以上の如き課題を実り多きものとするためには従来、哲学と社会科学によってそれぞれの Einstellung から行われてきた研究を、相互に交流・連携させ、双方が不断に討議を重ねていくべきでありましょう。そのためには、新たな共同研究の場が設けられねばなりません。しかも以上のような動向は、独りわが国だけに見られるものではなく、周知の如く国際的規模のいても起りつつある傾向であり、上述の共同研究の場の設定が海外の研究者との積極的な交流をも前提していることは、いうまでもありません。今やわが国の研究者は研究の対象が、哲学であると社会科学の一分野であるとを問わず、実に世界的規模において学問的連携を要求され、研究の真価を問われております。
 如上の理由により、ここに現象学哲学と社会科学との協力・連携を目的とする「現象学・社会科学会」の設立を提唱するものであります。

発起人:磯江景孜、江原由美子、加藤春恵子、斉藤繁雄、佐藤勉、佐藤慶幸、新田義弘、馬場喜敬、福鎌忠恕、山岸健、山口節郎。

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